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居合道覚書 其の二2010/02/22 16:13

 「どんな時にも状況に即して柔軟に対応出来るようにする、それが武術というものだ」と言うことを澤井先生から教えられた。たかだか明日の試合に勝つためになどというものでは底が知れている。だから攻撃の稽古で大事なことは打つことではなく、打った次の瞬間にあらゆる可能性に満ちた身体の状態に戻っていることだ。
 これは身体の動きをそうするだけでは不十分で、一番大事なのは打った後も気持ちが途切れないようにすることにある。打つことよりも打った後の状態にこそ気持ちを乗せてやることが大事なのだ。
 「組手再入門/天野敏」より


 居合の稽古においても、抜きつけた後手順に従って切り下ろすのではなく、仮想敵の動きに応じて切り下ろす意識を持たないと単なる手順の反復練習となってしまいます。動作と動作の間に気持ちの隙を作らないような稽古を心がけましょう。