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剣の道の意義2013/02/11 23:01

 雑誌「みんなの居合道」中「優勝者の心技」という記事において、静岡の山崎正博範士による「剣の道の意義」についてのお言葉が紹介されていました。

 特に自分の心に止まった内容でしたので、少々長くなりますが引用させて頂きたいと思います。

「刀をそのまま外に持ち出して歩くことすらできない現代において、刀は『殺気を感じ人をきる武器』であるとその時代の思想で考えるべきものではありません。まして居合道を『敵の殺気を感じながら…などという殺伐な刀術』だなどと、時代錯誤に陥らないような対話が大切ですし、また居合道を格闘技・護身術と考えるべきものでもありません。居合道の稽古は当然ながら趣味とはいえ、価値観の違いもありますが技術を手段として修練し、目的は、あくまでも精神性を高揚さしめていくことです。それは、全剣連で昭和50年3月に制定された『剣道の理念』の趣旨を尊厳すれば(至難のことながら人間の極意でもあり、また和でもある人間形成と説き)とある通りです。ゆえに技のみを重点に指導することは本末転倒になりやすくなっていきます。このような危惧すべき問題を今後の大きな課題として考察すべきことであります。
その旨十分考慮していった上での、更なる努力の積み重ねが、昇段ならびに試合等にもつながって、心身ともに強くなっていきますし、やがてその二極を遵守する人間性こそ。社会や人のために生かしていきたいという心をもたらします。居合道は、明治初期の廃刀令と共に明治維新を期に「術から道に昇華」した武道です。ですからそのような不変の精神文化を学ぶことが居合道において最も大切な『人生の物語』であり、また『生き様』であると考えます。」
以上、「みんなの居合道BOOK 2013 P10より引用


 現在の時代において居合を学ぶ理由は各人其々ありましょうが、何が正しく何が間違っている、というものでは無いと思います。

 ただ、「自分が何の為に居合をまなぶのか」、その軸はしっかりと持っておく必要があると考えます。

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