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コツとヒント2012/10/18 22:50

 居合の稽古において、先生からコツを教えてもらえればそれですべてが上手くいくと思っている人がいました。

 「○○の時は、△△を××する感じでやると上手くゆく」
 「○○は、身体の△△を使って××する」

 本来、身体の動きとは自分にしか判らず、それを言葉や文字で他人に伝えるのは不可能な事だと思います。コツとは、その不可能な事を行う為の手助けとして、あるパターンの外から見える状態を言葉にしたものにすぎないと思います。

 コツとは、それを知ったから教えてくれた人と同じ様に動ける訳ではなく、そこから教えてくれた人の身体の中の動きを推察し、自分の中に取り入れていく為の取っ掛かり(ヒント)にすぎないと思います。

 コツは教えてもらったら終わりなのではなく、手に入れた時がスタートなのです。

対敵意識2012/10/03 20:40

 先月、ローカルな居合道大会があったので参加させて頂きました。
 結果はいつもの通りちょっと残念な物だったのですが…。

 試合後に先生からの指導点

  ・各業は、丁寧に抜けているもで、その点は良い。
  ・身体で攻めが表現できていない。
   ただ、突っ立って切り下ろしている様に見える。
  ・切り下ろしに勢いが無い。

 思い当たる節があります。

 今回の試合での自分なりのテーマとして、業の中で切れ目を作らない、と言う課題を考えていました。

 例えば一本目で、抜き付けてから振りかぶりに移るまで、振りかぶってから切り下ろすまで、切り下ろしてから血振りに入るまで等、それぞれに間を置くことなく意識も途切れない様に気を付けて演武したつもりでした。

 しかし、その事にこだわるあまり頭の中は常に次の動作の事ばかりを考え、目の前の仮想敵の事を完全に無視して振舞っていた様です。

 又、頭で考えて身体を動かしていた為肩や腕に余計な緊張が生まれ、それが切りの勢いを殺してしまったと思われます。

 自分では、それなりに上手く出来たつもりでいましたので、先生に御指摘頂くまで大事な事が抜けているのに気がついていませんでした。

 居合は一人で演武しているのではありません。剣道の試合と同じ様に目の前に居る相手と戦っているのです。目には見えない「仮想敵」と言う相手と…。

 どんなに上手に振舞っても、相手から一本入れられたのでは負けです。

 居合の試合は二人が並んで演武を行いますが、「仮想敵に勝った方に旗が揚がるのだ」と、今更ながらに理解できた試合でした。

日常と居合2012/09/25 11:50

 基本的に居合の稽古は道場で行います。

 でも最近、居合に必要な身体作りは道場での稽古では無く、日常での身体の使い方、意識の持ち方で練らなければならないのではないか、と思っています。

 自分の場合はですが、道場での稽古は週に3時間×2日で6時間程度しかできません。残りの時間は居合とは関係ない日常を過ごしている訳です。

 生活の大部分を居合とは関係ない姿勢と意識で過ごし、道場に行った時だけ切り替えて居合モードになる。気分転換ならそれで良いでしょうが、居合を道として行ずる為にそれで良いのでしょうか。

 日常の中で、
   ・姿勢を常に意識する
   ・身体から緊張を抜いた自然体でいる
   ・歩く時や座る時に軸を意識して動く
   ・気を四方に配り油断しない
 等々、出来ること、しなければならぬ事は沢山あります。

 日常の中で身体と意識を作り、道場では刀を通してその身体の運用の稽古を行う。自分はそうありたいと思います。

 刀を持った時だけが稽古。それだけじゃ、勿体無い気がします。

真夏の正装2012/08/02 10:52

 香川居合道大会の終了後、会場の駐車場にて熊本の安永範士をお見かけしました。

 先生は夏真っ盛りの暑い中、ネクタイをキチンと締められスーツのジャケットのボタンを留めた正装をしておられました。

 「武人とはかくあるべし」と言う先生の心意気が見えた様に感じました。

 暑い、暑いと言ってクーラーの効いた車の中でだらけている自分を恥じ入るばかりでした。

 少し離れた車中からでしたのでご挨拶を申し上げることはかないませんでしたが、襟を正し、心の中で「ありがとうございました」とお礼を申し上げました。

 居合で学ぶべきは、形ではなく精神であると実感した夏の出来事でした。

香川居合道大会(2012)2012/07/28 19:35

 今年も香川居合道大会に参加させて頂きました。

 昨年とは会場が違い、海の方に有る体育館でした。
 試合会場は大きなフロアにも関わらず、冷房が効いていてとても演武しやすい会場でした。
 但し、別棟の稽古場はサウナ状態でしたね。でも自分としては汗を思いっきりかけるサウナの様な場所で稽古するのが好きなのです。

 で、自分の試合結果なのですが、……来年もガンバロー。オー!!
 という事で、試合としての結果は残せなかったのですが、自分の演武で反省する点を2点、良いと思われる所を1点、自分なりの反省として得ることが出来ました。

 自分の出番が早々に終わったので、他の方の演武をじっくり見させていただくことが出来ました。
 自分と同じ段位の方の演武が気になりますので、決勝まで見学させて頂いたのですが、やはり上位に進出する人は切りに勢いがあるし、身体の軸もしっかりしています。

 写真は閉会式の様子です。
 いつも思うんですが、開会式に比べて閉会式って参加者が極端に少なくなりますよね。

 香川大会等は遠方から来られる選手も多く、帰り時間の制約があるので仕方が無いのかも知れませんが、出来れば表彰に関係ない選手もなるべく残って閉会式に参加するのが、主催者を始め多くのスタッフの方への労に報いる事になるのではないかと思われます。

 と、言いながら自分も観客席で写真を撮っていたので式には不参加でした。スミマセン、反省してます。

 また、来年も参加させて頂きたいと思います。出来れば、もっと腕を磨いて…。