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「全日本剣道連盟居合(解説)」を読む 72012/05/09 20:54

軸足について

 全日本剣道連盟居合(通称 制定居合)において体の回転や方向の転換を伴う動作については、解説書に「軸足」が指定されています。

 「軸足」とは、辞書によると「スポーツなどで、軸のように自分のからだを支えるほうの足」となっています。

 二本足で身体を支える人間にとって身体の向きを変える際は、片方の足に重心を移動し、反対の足を自由な状態にして踏みかえ、身体が向き直ったら又両足に重心を戻す、という動作をすることになると思います。(浮身とかはこの際忘れて下さい…)

 「全日本剣道連盟居合(解説)」の(動作)より、各業で軸足が指定されている箇所を抜粋します。

【一本目】(無し)
【二本目】右膝頭を軸に左膝を立てて
【三本目】(無し)
【四本目】左膝頭を軸に左足のつま先を右に回して
     左膝を軸に左足先を元にもどすと同時に
【五本目】(無し)
【六本目】右足を軸に左回りに回って
【七本目】左足を軸にして向き直ると同時に
     右足を軸にして左の敵に向き直りながら
     左足を軸にして正面の敵に向き直りながら
【八本目】右足を軸に左回りに回って
     右足を軸に左回りに回って
【九本目】右足を軸にして敵に向き直りながら
【十本目】右足を軸に右回りに回って
     左足を軸にして受流しに振りかぶり
     右足を軸にして左回りに回り
【十一本目】(無し)
【十二本目】(無し)

 いずれも正しい足捌きの為には、正しい軸足の使い方が重要であると思われます。

 ただし、方向の転換を伴うのに軸足が指定されていない所が3箇所あります。

 【六本目】の後ろの敵から前の敵に向き直る時、【十本目】の一人目の敵の拳に柄当てする時、同じく【十本目】の二人目の敵に対して「一重身」になる時、の3箇所です。

 【六本目】に関しては、後ろの敵に向き直る時と同じなので省略したとも考えられますが、似た様に前後前と回転する【八本目】では両方について同じ動作が記載されています。

 【十本目】の一人目の敵に対しては、解説書には書かれていませんが申し合わせ事項として「敵に正対する」と聞いた事があります。解説書に「正対」という言葉が無いので、軸足についても書かれていないのかと想像しています。又、二人目の敵に対しては「一重身」という言葉に何か鍵がありそうです。


 私個人の考えとして、「○足を軸として○に向き直る」とかいう場合、詳しくは「軸になる足の拇指球を支点につま先を対象となる方向に向けながら重心を軸足に移動し、反対の足を踏み変えながら腰を回し敵に正対する様に向き直る」という動作になるのでは、と思っています。

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